どうも、丈瑠(@clovers_life)です!
『解離性障害(解離症)』と聞いてピンとくる方はそう多くないと思います。
では、『多重人格』ならどうでしょう?
『解離性障害』の一部として、多重人格の症状があります。
解離性同一性障害と分類されます
ただし、解離性障害と一言で言っても、特定不能なものが多い方がほとんどだというデータも存在するんです…僕もそのうちのひとり。
僕は、解離性障害を患ってから3年が経過しました。
初期の頃は本当にひどくて、自分の症状も理解できなかったのですが…少しずつ分かってきたことがあるので、今回記事にしたいと思います。
ネットで調べても『解離性同一性障害』のことばかりで、その他の解離については詳しく書かれていないのが現状。その辺がどうしてなのか。そういった点も合わせてお話していくので、もしよければ最後まで読んでいってくださいねっ!
■目次■
解離性障害とは
知らない方もいるかと思うので簡単にお伝えします。
解離性障害は、自分が自分であるという感覚が失われている状態といえるでしょう。たとえば、ある出来事の記憶がすっぽり抜け落ちていたり、まるでカプセルの中にいるような感覚がして現実感がない、いつの間にか自分の知らない場所にいるなど、様々な症状があります。これらの症状は、つらい体験を自分から切り離そうとするために起こる一種の防衛反応と考えられています。
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス総合サイト より引用
詳しくは過去の記事も合わせてお読みください*
PTSD(トラウマ)との関係性がかなり高いようですが、まだちゃんとした解明はなされていません。
PTSD持ちの方も、もしかしたら当てはまる症状があるかもしれません。
3年経った僕の症状
まだまだ症状はあります。
でも、初期の頃と比べるとぜんっぜん違います!
どんな感じなのかお話しますね。
健忘
解離性障害でよく挙げられる症状のうちのひとつ。
『物忘れ』が代表的な例ですね。
初期の頃は頭の中にモヤがかかって『漢字が思い出せない』『足し算ができない』『目の前にあるものなのに探してしまう』『1分前の出来事が思い出せない』
などといった、極端な症状がでていました。
3年経った今は、だいぶマシになってきました。
『人の名前を覚えづらい』『考えや言葉がまとまらない』など、未だに難しい面がありますが、あの時のことを思えば軽いもんです。
計算ができるようになったのがとても嬉しいかな!
ボーッとする
これはまだまだ厳しいようですね…
外出して数時間経つと、ボーッとしてきて呼吸がしづらくなって…
頭が働かず、何を話しているか分からず、言葉が出てこない。
呼吸がしづらいところから吐き気につながる。
人ごみにいるからなのか、緊張して神経を張りつめているからなのか、それはまだハッキリと原因は分かっていません。
脳内が働いていないようです。トラウマとの関連性が高いとも言われていますが、実際のところどうなのか、判明したらいいな。
難しい言葉で言うと、副交感神経のうちのひとつ、『背側迷走神経』が働いているからだと言われています。
自分が自分じゃない(離人感)
自分を遠くから見ているような感じや、一枚壁を隔てて後ろから見ている感じ。
ひどい時は、完全に映画館のようなところから自分を見ている感覚になったこともあります。
今は起こる頻度が減り、強さも和らいだと思います。
だからといって無くなったわけではなく、
ってなることはあります…
心に強い負荷を感じている時は特に。
呼吸がしづらい
先ほど挙げた『背側迷走神経』が活発になることで、肺機能が少し低下してしまうようでして、呼吸がしづらくなってしまうんです。
過呼吸とは別物ですが、吸いたくても吸えず、このまま窒息死してしまうんじゃないか。そう思ったときがよくありました。
最近ではこれも頻度は減り、強さも和らぎました。
ただ…たまにひどい時があるので、油断はできないです。
転換症状
解離性障害ではありますが、身体に現れる症状は転換症状とも呼ばれ、『転換性障害(変換症)』という病名もあります。
僕はこちらの症状も結構目立っていまして、紹介していきますね。
失立失歩
一時期は道で突然歩けなくなって救急車で運ばれたり…なんてこともありました。本当に力が入らなくて。でもバタンと倒れるわけではなく、のろのろ…と怪我はしないような力の抜け方です。
最近も一度ですが、家の中で突然歩けなくなりました。久々すぎたので僕自身も驚きましたが、過度のストレスに晒されるとこうなるようです…
ヒステリー球
簡単に言えば、『首が絞まる』ですかね。喉に違和感を覚えたり、息がしづらくなったり。
頻度はかなり減りましたが、未だにこれが原因でうがいができなかったり、吐き気がしたりと。しんどいです。
解離性けいれん(心因性非てんかん発作)
身体が「ピクッ」って勝手に動くのです。
一見てんかんのようですが、意識もあるし、異なります。
ひどい時は思うように身体が動かせず、『後弓反張』までいくと、身体が海老反りのように跳ねるんです。床が硬いと怪我しちゃいそうなくらい。
どうしようもなくて、頓服を飲んで落ち着くのを待つしかありません。
ストレスや耐え難い精神的苦痛を感じると、未だに解離性けいれんがやってきます…しんどいです。
多重人格
先ほども述べましたが、これは『解離性同一性障害』と呼ばれます。
自分の中に、別の自分がいる…というか。
- 自分が乗っ取られる(憑依型)
- ちゃんと意識はあるけれど、操られる(非憑依型)
と、2つに分けるとすると、僕は『非憑依型』の体験を何度かしました。
ただ、病名がつくほどのものではないので、軽く症状がでたよー、くらいに。
僕の場合は、2人が中にいましたね。
ひとりは幼いけれど必死に耐えている。僕のことを命がけで保ってくれているのを感じました。
荒波に飲み込まれそうになりながら、泣きながら必死に堪えていました。
そんな様子を見てしまったら…苦しいです。
もうひとりは口調を荒げていました。この子が出た時は結構大変です…
のような感じで、明らかに普段とは違う僕が現れました。それも、”操られている”ことを感じながらなので、しんどいです。
最近はこのような症状は少しずつ減ってきましたが、数ヶ月前は頻繁に起こっていたので…
心としては、本当に耐え難いんでしょう。
でも、意識があって操られるからとてもつらい。
誰かの前で同じことにならないだろうか、暴走しないだろうか。
外で下手な真似をしないだろうか。
そんな不安が絶えませんでした。
脳が溶ける
この感覚、どういったらいいかなぁ…
『真夏のチョコレート』
僕は普段の日記でこのような表現をしていました。
ストレスでやられたり、1日疲れたり頑張ったり。
その後には必ず襲ってきます。
脳が「カーッ」って感じになる。
前頭葉が回っていないのを顕著に感じることができるんです。
脳が熱くて溶けそうで、チョコレートのようにドロっとしていて…
これもかなりつらいです。1日編集で頑張ったりしていると、間違いなく起こってしまうので…
対処
解離症状が出たとき、どうすればいいのでしょうか。
横になって外部からシャットアウトするのが一番なんですよね…もしくは頓服を飲む。
抗不安薬を飲む方が多いかと思います。ただ、主治医いわく注意があるそうで、『ベンゾジアゼピン系』の抗不安薬は解離を増大させる可能性があるようです。
今出ている抗不安薬のほとんど(有名なもの)はそれなので、どうしよう…と思っていたところ、『レスタス(フルトプラゼパム)』であれば、大丈夫…と言われ処方されました。
だから眠剤も処方してもらえないんですよ…(基本はベンゾジアゼピン系なので)
これは”あくまでも”僕の場合ですので、参考までに…!!
ただ、薬にも耐性がついちゃいますから、むやみやらたらに飲むのは、自分のためにも控えたほうがいいかも。
線引きが難しいです(泣)
仕事
僕はYouTubeと映像制作のお仕事で収入をいただいています。
YouTubeのほうは自分のペースでやっていけますが、制作のお仕事に関してはそうはいかない。
大きな『責任』を伴います。納期も守らないといけないし、少しでもミスをしたら大変なことになる可能性も。
それもフリーでやっているから、全責任が僕にあります。
映像は好きだから続けられていますが、解離症状が出てしまわないか、ずっとドキドキしながら受けています。
お仕事の連絡が来るたびに、心臓が熱くなって心拍数が上がる。
お仕事って、かなりのストレス指数だと思うんです。
もちろん、それが普通です。一般常識です。
でも、お仕事の最中にボーッとしたり、記憶が飛んだりしたらどうしたらいいんでしょうか…
不安で不安で仕方ありません。
だから、一歩を踏み出せないまま。このままはよろしくないです。
理解には程遠い
『解離性障害』を知っている人なんて、ほんの一握りです。
世の中では最近になってようやく『うつ病』の理解が出てきた(まだまだですが…)のに、こんなマイナーな病気、分かるはずがありません…
僕も説明しようとしますが、症状をまとめた画像を見せても、「ふむふむ…」で。
だって、見た目じゃ一切わからないんですもん…
実際に失立失歩で倒れた時に、そこで「こういうことになるのか…」とわかってくれる方はいました。
仕事に関しても、『責任を負うしかないことが多々起こってしまう可能性が高い』とは伝えたりしていますが、
やはり『解離』は伝わらないです…
甘いのかもしれません。労働の義務がありますからね。
でも…いつか理解が広まりますように。
最後に
僕は『解離性障害』を広めたい。
『うつ病』や『双極性障害』は、たくさんの方が発信してくださっているから…
まだ治療法も特効薬も分かっていない。だからこそ、当事者の発信で分かってくることがあるかもしれない。
可能性を捨てるのはとってももったいないですしね!
今、こうやって解離で苦しんでいるのも、きっと何かしらの意味があるんだと思う。
そして、きっと同じように苦しんでいる方がいるはず。大丈夫。
解離が必ず治ります。主治医も断言してくれました。
そのために、環境を整えていく必要がありますね!できることはやっていきましょう。
すべてをひとりで抱えないで。身近に頼れる人がいないと思っても、俯瞰してみたら見つかるはず。
自分を大切にしてあげること。
難易度★★★★☆(星4)だけど、大切にできるだけで随分と感覚が変わってきます。
この辺はまた今度詳しくお話できたらいいかな…!と思います!
ということで、最後まで読んでくださりありがとうございました🍀
丈瑠
解離性障害についてとてもよくわかります。私も解離性障害です。ASDと相まって、多種多様な症状が出るので振り回されます。頻繁な脱力と固まりがあり、離人症もあります。足元がふらついて倒れそう、買い物に行っても何を探しているかわからない。ストレスがMAXになると電車に乗って意味もなく終点駅まで行ってしまう。深夜まで帰れず、女性なので危ないということで入院もしました。倒れそうな時は早めに座れる場所を見つけて、バス停とかですが、座り込んでしまいます。脱力、固まりと離人症は自分で戻るまで待つしかないですが、暖かくしてくれたり、元に戻った時、深刻になり過ぎないように軽い優しい声掛けを支援センターのスタッフはしてくださいます。息苦しくなることはありますが、喘息持ちなので、咳込みも伴い、どちらの症状が出ているのかわからないです。DIDは自分にはない、と思っていたのですが、横になって休む時に耳元で今日の私の言動を責めたり、なにか2、3人の人たちが意見交換し合っていたり、私になにかするようにけしかけてくる声が聞こえることがあり、幻聴だと思っていたのですが、解離性障害の幻聴で、皆さんの投稿を読んでいると、もしかしたら別の人格の声?と感じるようになりました。予知夢をよく見ますし、夢はフルカラーで、悪夢がほとんどです。健忘は人生の中で、negativeな感情を伴うものをよく忘れています。過去に経験した職業とか習い事、通った合わなかった病院などはすべて忘れています。断片で思い出しても、時系列バラバラです。このような症状と共に20年程生きています。どなたかの参考になれば良いなあと思います。