どうも、たけるです。
僕は昨年(2017年11月末)に解離性障害と正式に診断されました。
それまでにも解離症状は起こっていたのですが、日常生活にかなりの支障をきたしているということで。
それから様々な場面で活動を制限されてしまうことが増えまして、今に至るわけですが…
やはり「解離性障害」というワードは、なかなか検索しても出てこない。
っていう方おられませんか?…僕もそのうちの一人です(笑)
そこで今回は当事者が経験している解離性障害の正直なところを書いていこうと思います。
少しでも参考になれば幸いです。
「解離」について初めから知りたいという方は下の記事からどうぞ!
■目次■
診断されてからの流れ
まず回避!
これですよ、みなさん。
- 「回避」
逃げるっていう意味ですが、単純ではありません。
上記の記事を読んでくださった方、当事者の方なら分かると思いますが、
なんですね。
つまり身体と脳は「今」「現状」のストレス・負荷から “自分を切り離したい” と感じているから解離症状がでるのです。
それに逆らっていたら…治ると思います…?^^;
なので僕はとにかく「回避」を心がけました。
完璧主義な僕にとってはそれが苦痛でしたが…
個人的な回避としては、
- 外出を減らす
- 「何もしない」時間を増やす
- “責任”を強く感じるものは一旦辞める!(お仕事とか)
- 刺激があるもの(こと)からは離れる
- 極力好きなことだけする
など…
「何もしない」
特に大切なのは「何もしない」時間。
これね、本当に難しいの。
最初は”アイマスク”と”耳栓”をして過ごしたことも。
刺激を避ける
これには訳もあって、僕の場合
「感覚過敏」
の症状も出てきたからなんですね。
つまり、本当に些細な音・TVの音や笑い声にも敏感になるし、眩しい光も厳しい、臭覚も敏感になりそれでしんどくなる。
TVに関しては、解離になってから「観客の笑い声の“効果音”」が頭から離れなくなりました。
だってどの番組を観ても、「あはははは」「えぇ〜!?」「おぉー!!」ばかり。同じ声。やめとくれ(´・ω・`)笑
全く楽しめなくなるくらい、弊害が生まれたわけなんですね。
おっと話が逸れました、、
何もしない…とは
そう、何もしない時間。
主治医から言われて
ってなっていたのですが、2ヶ月が経過してようやく判りました。
多分、解離性障害の方の大半は、「暇」を作ったことがないのではないでしょうか?
そう、僕も「暇」と感じたことがほとんどなく、ここまで生きてきました。
この「暇だなぁ」という感情が生まれて、初めて「何もしない時間」ができるのかな、と。
これを感じた瞬間、なんかワクワクしました(笑)
他の回避に関しても共通して言えるのは、とにかく「こころのバリケードが弱くなっている」から、対人関係・お仕事などが結構邪魔をしちゃうのです。
だから…「とにかく休め」と言われるわけなんですね。
休んでいても
今現在(執筆時(2018年11月)、僕は学校にも行っておらず、いわゆるニート生活を送っています。
さぁ自宅療養しているぞ!!治すぞ!!!
そう上手くはいかないんですね…^^;
主治医いわく、
と教わりました…
つまり、休んでいるからといって治る!!という病気ではないわけです。
生活環境
ここで大切になってくるのが「環境」です。
今過ごしている自宅。対人関係。
どうですか?少しでも苦痛に感じることがあれば、改善していくべきだと主治医は言います。
と。
ただね、不思議なのが、脳は “無意識” な苦痛を感じることがあるそうなんです。
だって僕は今の環境でそんなに苦しいとは思わないけど、身体とこころが訴えてくるのですから。
先程も述べましたが、脳はこころのバリケードが破られないように必死になっているから追いつかないんでしょうね。。
従って、自宅療養する際には欠かせない事になります。
症状の具合
以前の記事でも紹介しましたが、今の僕自身の症状を一部書きますね。
参考になれば。
- 頭がぼーっとして霧がかかる
- 忘れる、というより”覚えられない”
- 思考回路が鈍い
- 計算もできない,漢字が読めない
- 幼児返りして明らかにおかしい
- 自分を遠くから見ている感覚
- 首が締まる感覚と吐き気
- 意識のあるてんかんのような発作
- 全身脱力で歩けなくなる
- 手が震えて文字が書けない
- 自分の中に自分じゃない奴がいる
- 過度な集中で没頭してしまうことがある
ちょっと多くなりましたね^^;
症状について説明していきましょう。
解離性健忘
これが解離の中でも一番報告が多い症状となっています。
物忘れ・覚えられない・頭の中がぼーっとして、少し前の事の記憶が薄くなる など。
記憶に関しては人それぞれ大きく異なって、つらかった過去の全てを忘れたり、一部を忘れたり、と。
僕の場合は一時期過去を忘れた、というより“過去は頭の中にあるけれど、霧がかかってうまく読み取れない”という表現が適切でしょうか。今も数時間前の事がぼんやりとしたり、診察内容が抜けちゃったり。
後は計算も漢字も無理。今まで軽々解けていたものが全く手をつけられなくなりました。
日記を毎日書いているのですが、どうしても漢字で詰まってしまう。これは今も続きます。
その他にも”健忘”に当てはまる症状はありますが、長くなっちゃう上に文章では表しづらいので割愛します。
離人症
これも多くの方が体験しているかと思います。
「自分を遠くから見ている感覚」
僕はスマホをいじっている時などに、透明な壁1枚を挟んだ先に自分がいるような感覚に陥ることが多々あります。
幽体離脱というか、自分が幽霊のような感じ。
現実感がないんですね。ふわっとしていますね。
ヒステリー球
僕はこの症状に散々苦しめられています。
人それぞれ表現が違うのですが、僕は
「首が締めつけられる感覚」
です。+α吐き気も襲ってきます。
吐き気とヒステリー球はハッピーセット♪
…はい。
他にも「喉に異物を感じる」などと感じる方も多くいらっしゃいます。
本当に息苦しくて、一番酷いときは窒息死しそうになるくらいの感覚。
いやぁ…未だに恐ろしや…です。
転換症状(転換性障害)
解離性障害というのは、基本的に精神症状(健忘など)を指すことが多いです。
つまり、
- 解離性障害→精神症状
- 転換性障害→身体症状
と分類されることがありますが、僕のように両方の症状を抱えている場合、
一括りで解離性障害と診断される可能性が高いので、今回は「転換症状」という形で紹介しますね!
僕の場合、特に多いのが…「失立失歩」と「解離性けいれん」「後弓反張」ですかね。
- 失立失歩…全身の力が抜けて”歩けなくなる”、”立てなくなる”
- 解離性けいれん…(心因性非てんかん発作ともよばれる)身体がてんかんのように「ピクッ」と何度も大きく動く
- 後弓反張…釣りたての魚のように背中を反って飛び跳ねる(簡単に言うと解離性けいれんよりもひどくなった感じ)
といった症状です。転換症状は他にもありますが、個人差もあるため今回はこの3つを挙げました。
身体に出るのがつらい…だって外出している時に突然立てなくなるんですよ…?
駅で倒れちゃったり救急車で運ばれることになったり。
しかも僕の場合、これら+ヒステリー球+吐き気 のパターンが多いため、もうたまったもんじゃない。
苦しいわ…外出の制限はやめておくれ…涙
幼児退行
これもキツイ…
だってね?こころとは違った行動をするのですよ。
幼稚園児みたいな。いきなり変顔しだしたり。恥ずかしい…
他にもいろんな行動や言葉で家族を困らせています…(だいぶ慣れてくれました^^;)
解離性遁走(とん走)
比較的少ないとされている遁走(とんそう)ですが、簡単に説明すると
「自分が無意識に外に出て何かしている」と言った感じですかね。
これも人それぞれで異なってくるのですが、僕の場合は本当に軽めの遁走でして
「なぜかカラオケにいる」だとか「意図せず薬局で風邪薬を買っている」だとか。
今思えば謎な行動です。これは”本当に軽い”遁走ですので、参考までに。
もうひとりの自分
自分が自分じゃない
自分じゃない自分がいる。
そう、もうひとりの自分がいる感覚に陥るのです。
自分の意識とは裏腹に、別の自分。
彼がささやく。
と言うんですねぇ…これも謎。
解離性同一性障害
自分が自分じゃない、を通り越すと「別人格」というものが確立します。
その場合、「解離性同一性障害」という病名になりますね。
完全にもうひとりの自分と入れ替わる。だからもうひとりの自分が何をしていたのか、分からない。
でもこれも自分を守るため。別の自分が本当の自分を守ろうと必死になっているのです。
しかし当事者本人からすると何十倍もの苦痛となるでしょう。
僕はまだ「別人格」とまでは成り立っていないため、詳しくは分からないです。ごめんなさい…
コントロールできない
もうひとりの自分を感じる解離性障害は「リモコンがない」状態です。
制御が効かないことが多い。
いくら自分がやめよう、と思っていても勝手に身体が進んじゃうんですね。
それが夜食に走ったり、謎にうろちょろしたり。
ただこれを否定して「やめろ!自分!!!」と思わないほうが良いらしいです。もちろん家族からも。
そんな自分も認めて、「もうひとりの自分がいるんだね」とだけ考えていればOKと主治医は言いました。
ただし、命の危険がない限り。明らかに大きなリスクを伴う場合は、周りの人に止めてもらうように伝えておきましょう。
そして、少しずつ”リモコン”を修理できるように。
脳を休めて修復させていきましょう。
周りの反応
「どうしていいか分からない」
解離性障害は精神科受診患者の約1割ほどを占めているようです。
「うつ」や「パニック障害」とは違って、対処法などはほとんど認知されていないため、周囲も分からないわけです。
精神疾患そのものが未だに理解し難い世の中で…厳しすぎますね^^;
家族も主治医から説明を受けますが、そう簡単に分かるものでもない。
セロトニン浴びたらいいわけじゃないし、運動すればいいわけでもない。
実際、当事者自身も「どうしたらいいの」状態に陥ることが多々ありますからね…苦笑
体調どう?
結局はこれに辿り着きます。仕方ない。
だって分からないのですから。
でも一番答えづらい質問ですよね…具体的に言っても分からないし、シンプルに答えても後でしんどくなるのは自分自身だし…
質問者側も当事者側も「どうしていいか分からない」。
つらいけれど、それが現状なんですね。
他の精神疾患とは少し異なる
詐病
さて、少し視点を変えますが、「詐病じゃないか?」と思われることもあります。
都合の良いときだけ忘れたり倒れたり…
これに関しては以下の記事で詳しく書いておりますので、もしよろしければご覧ください!
かなりマイナー
先程も述べましたが、やはり患っている方が少ないのが現状。
そのため研究等も進んでいないわけです。そういったわけでWeb上の情報はほとんどが同じような文面となっているんですね。
特効薬があるわけでもないし、主治医と上手くコミュニケーションをとって治療していく以外、なかなか難しい…
年単位で考えなければならないくらい、お医者さんにとっても難しい疾患です。
まとめ
長くなってごめんなさい。
僕も3年〜5年は治療に時間がかかると言われています。
それくらいの覚悟をもって、付き合っていくしか今は方法がない状態。
「本当に恨んでやる…」みたいな捉え方をされる方もおられると思いますが、僕はそういったわけではありません。
むしろ解離性障害になったからこそ得たものもたくさんあるし、今休息をとっておかなければ命が危なかったかもしれない。
最初にも述べましたが、解離は「こころを守るため」に起こる症状。
今からの約5年は決して無駄にはならないはずです。
だから…同じように苦しむ方には少し前向きに捉えてほしい。
本当に苦しいのは確かなこと。僕も苦しくて毎日つらい。
けれど、その中で如何にして楽しみを見つけるか。そこが重要になってくるのではないでしょうか。
こころにプラスの栄養素をあげて、修復作業のお手伝いをしましょうよ!
きっと、何かを感じ取れると僕は信じています。
まとまりが悪くなりましたが、今回はこの辺で終わります!
もし何かありましたら、コメントも受け付けていますのでお気軽にどうぞ(^^)
最後までお読みいただきありがとうございました!
たける
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